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事例紹介

Case

出版システム雑誌系出版

三栄書房
広告の進行管理システムを導入

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

出版ERPシステム
(広告進行管理システム)
三栄書房様(文化通信bBB 2016/6/27 掲載)

株式会社三栄書房

代表者 鈴木賢志
資本金 6200万円
従業員 105人
所在地 〒160-8461 東京都新宿区新宿6-27-30
        新宿イーストサイドスクエア7F
電 話 03(6897)4600(代表)

 自動車関連雑誌などを発行する三栄書房は、2013年に光和コンピューターの広告進行管理システムを導入したことで、広告の営業担当者、進行管理、経理部との連携がスムーズになったという。

自動車雑誌では国内NO1

 三栄書房は1947年の創業で、来年には創業70周年を迎える。自動車やバイク、そして近年はファッション分野でも雑誌、ムックを発行。定期雑誌のほか、新車の発売時に合わせて発売するモーターファン別冊「ニューモデル速報」などを加えると、月間で60点以上を発行することもある。

 特に国内の自動車関連雑誌としてはナンバーワンの地位にあり、会期3日間で30万人を集める世界最大級のカスタムカーのイベント「オートサロン」も開催する。さらに、韓国、タイ、マレーシア、中国といったアジアを中心とした海外にも雑誌のライセンスを提供するなど、海外事業も拡大している。

 また、1925年創刊の看板雑誌『モーターファン』(1996年休刊)の創刊からは今年90年を迎え、今年を「モーターファンズイヤー」と位置づけ、4月には『モーターファン』を季刊誌として復刊。さらにイベントやキャンペーンを展開している。

 会社組織としては、2009年にやはり自動車雑誌などを発行してきた㈱ニューズ出版と合併。現在はモータースポーツー事業の㈱サンズ、ゴルフ雑誌を編集制作する㈱ゴルフトゥデイ社、映像事業を手掛ける㈱サンプロスという子会社3社などを傘下に、グループ全体で200人ほどの規模に拡大。雑誌事業だけにとどまらない、イベントやウェブなど、複合的な情報発信企業としての活動を展開している。

2004年に広告管理システム導入

 2004年に導入した光和コンピューターの広告管理システムは、元々は請求書の発行や入金管理を行う経理ソフトだった。そのころ広告料金の入力は、営業部員が書類に金額などを記入し、経理部に入力専任の担当者を置いて作業を行っていた。

 その後、㈱ニューズ出版との合併によって、それまで両社で行ってきた業務を一本化することが必要になり、雑誌の数も営業担当者の人数も増えたため、データベースソフト「アクセス」で入力システムを作り、営業担当者が広告料金などを入力。CSV形式で経理部に提供するようになった。

進行管理システムで営業と経理の連携強化

 広告営業担当者と経理部門の連携をスムーズにし、合わせて広告の枠取りから掲載、請求に至るまでの流れを管理する進行管理を徹底するため、2013年に光和コンピューターの進行管理システムを導入した。

 そのときの目的を同社営業部・太田原利一部長は、「それまでは編集部も営業部もそれぞれ手書きの台割りを作って管理していましたが、雑誌も人も増え、データを簡単に入力し、営業マン全員が状況を確認できるようにしたかった」と説明する。

 また、営業担当者が雑誌広告の枠取りをして、その雑誌に入る広告の本数がまとまり、編集部とページ割りを調整して校了するまでの流れを把握し、広告サイズ、広告主、扱い代理店などの情報、そして請求漏れや金額の未記入などミスをチェックするといった一連の流れを進行管理する担当者も、このシステムで情報を確認、チェックできるようにした。

カスタマイズに10カ月かける

 光和コンピューターには、それまで「アクセス」で行ってきた仕事の流れを示し、システムのカスタマイズを依頼。請求業務や入金管理を行っていたシステムを、営業担当者がデータの入力や、データ分析に活用したり、進行管理で利用できるようにしたため、新規構築した現行システムと融合させるというかなりのカスタマイズが必要だった。導入の決定から稼働までは10カ月程かかったという。

 「経理部と営業部では数字の着眼点も違います。営業では仮オーダーの時点で数字を備忘録的に入れたりしますが、経理では請求書を発行するための正確な数字が必要です。それぞれの部門で使いやすくする必要がありました」と進行管理を担当する第一営業部・斉藤真貴子氏。

 加えて、「営業部員が必要とする予算達成率、目標比、前年比などのデータを容易に確認できるようにしたり、常に増えていく新しい取引先にどうやってコードを振っていくのかといった点にも対応させる必要があったため、カスタマイズでは随分ぶつかりもしました」と、斉藤氏は振り返る。それでも「最終的にはわりとスムーズに移行できました」という。また、経理部・岩腰行弘課長も「まだ完成形とは言えない部分もありますが、問題なく運用できています」と述べる。

営業マンが使えるシンプルなシステムに

 太田原部長は、当初、営業部員がシステムを使うことに懐疑的だったという。「営業マンは本来、外を歩くのが仕事です。経理ソフトの使い方を覚える必要はないし、異動してきた担当者がシステムを使えるようになるのに何日もかかっていたら仕事になりません」という考えからだ。

 そのため、システムはできるだけシンプルで、手軽に使えて、新しい情報ツールなどにも臨機応変に対応できることが必要だと考えていた。

 今回の導入では「そのあたりも含めて対応してもらうことができ、営業と進行管理、経理が連携をとることができるようになりました」と評価している。