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事例紹介

Case

書店システム

八木書店 PAGES 軽井沢店
日本初の本格的アウトレット専門書店
客単価・購買冊数とも予算超えで推移

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書店システム
八木書店 PAGES 軽井沢店
(文化通信B.B.B. 2021/11/2 掲載)

 

PAGESの入り口(開店時)

POSレジ(KPOS)2台とハンディターミナルを利用

洋書の可能性も示す八木氏

八木書店 PAGES軽井沢店

所在地 〒389-0102長野県北佐久郡軽井沢町
軽井沢プリンスショッピングプラザ~ツリーモール (TM -14)
電話 0267-31-5340

八木書店は2019年11月1日に初のアウトレット専門書店「PAGES (ペイジズ)」を軽井沢のアウトレットモール「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」にオープン。その後コロナ禍によって先が見通せない状況になったが、緊急事態宣言が解除されたこの10月からは客単価、購買冊数とも想定を上回る水準に回復するなど、着実に顧客が定着しているという。

国内初の本格的アウトレット書店

同店はアウトレット本(バーゲンブック)のみを販売する本格的な専門書店としては国内初とみられる。同社としても古書店を除くと初の小売店舗の開店だった。
店舗面積は40坪。出版社が非再販として出荷したバーゲンブックを旧定価の半額ほどで販売する。約1500点の在庫はすべて面陳もしくは平積みで陳列。すべての本に内容解説のプレートを付け、表4の定価表示と書籍JANの部分に店舗名とバーコードが入った専用の価格シールを貼っている。
モール運営会社が直営するタリーズコーヒーに隣接し、店内に10席のカウンターを設けてあり、飲み物を持ち込むこともできる。

Book Answer Ⅳを利用

店舗システムは光和コンピューター製の「Book Answer Ⅳ」を導入し、1つのカウンターにPOSレジ( KPOS ) 2台を配置して精算業務を行っている。
「PAGES」を企画した同社取締役の八木唯貴氏は、「いくつかのシステムを比較してコスト面でもリーズナプルでした。八木書店のB to B のWebサイトを光和さんにお願いしていたので信頼もありました」と述べる。

コロナ禍で状況一変

「PAGES」のオープン時には多くの来店客が集まり、その後も4カ月ほどは客単価、購買冊数とも予算を上回った。しかし、2020年に入って広がり始めたコロナ禍によって状況は一変した。
緊急事態宣言により2020年4月10日から5月31日まではモール自体が休業となり、例年多くの人出でモールが賑わう6月以降の夏休みシーズンも、特に遠来の客は激減。
とくに昨年末からの感染者増加で緊急事態宣言が出た今年1月頃は、売り上げが予算比で50%程度まで落ち込んだ。そして、今年のゴールデンウィークと夏休みも盛り上がらないまま終わった。

洋書児童書も安価で人気

しかし、緊急事態宣言が解除された10月から売り上げは回復し始めた。平日1200円、休日1400円と想定していた平均客単価は1650円、1人あたりの購買冊数は予想の1.2~1.3冊を大きく上回る1.9冊に達している。
とくに児童書の売れ行きが圧倒的だという。売り上げに占める比率は児童書(和書)が30.46%、次がほとんどを児童書が占める洋書の22.48%と、あわせて 50%以上が児童書だ。
中でも洋書は八木氏が自らアメリカのブックフェアなどを訪れて仕入れたリメインダーが中心で、人気キャラクターの絵本なども、輸入した新刊洋書よりかなり安価に購入できる。
今はコロナ禍で直接海外での買い付けは難しいが、「洋書でも児童書は潜在的な需要があることがわかります。通常の書店さんでもアウトレットなら安価に販売できるので可能性があると感じました」と八木氏は同店での成果を取引先の書店に活かすことを考えている。
八木氏は来年のゴールデンウィークと夏休みはいつもの賑わいを取り戻すことを期待しつつ、事業の継続発展に向けて取り組んでいる。