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事例紹介

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出版システム

株式会社暮しの手帖社
独自サービスに対応した「定期購読管理システム」導入

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出版システム
株式会社暮しの手帖社
(文化通信 2026/7/28 掲載)

 

左から『新・リュミエール』 『仏検公式ガイドブック』
『英語ができればフランス語ここに極まる!』

浅見取締役

株式会社暮しの手帖社

代表者 横山泰子
従業員 20人
所在地 〒102-0083 東京都千代田区麹町2-6-7 スタービルディング3階
電 話 03-5259-6001

株式会社暮しの手帖社は、創刊から78年目を迎える社名雑誌『暮しの手帖』の定期購読を管理するため、光和コンピューターの「定期購読管理システム」を導入。
同社独特の「贈り物」サービスなどに対応したカスタマイズも行い、作業量の軽減などに効果を発揮しているという。

「とと姉ちゃん」のモチーフに

同社は、戦時中に若い頃を過ごし満足に学ぶことができなかった大橋鎭子氏が、自分より「下5歳、上5歳の女性たちに役立つ雑誌」を作りたいとの思いで、花森安治氏を誘って1946年に衣裳研究所として設立、服飾雑誌『スタイルブック』を刊行。48年に衣服に「食」「住」を加えた『暮しの手帖』を創刊し、後に社名も暮しの手帖社に変更した。
『暮しの手帖』は花森氏の「二度と戦争を起こさないために、ひとりひとりが暮しを大切にする世の中にしたい」との理念のもと、実名をあげて商品を評価する「商品テスト」が大きな反響を呼び、国民的雑誌に成長。創刊以来今日まで広告を一切入れず、紹介する手芸や料理は必ず編集部員が試作し検証する編集スタイルを一貫して守っている。2016年に放映されたNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のモチーフにもなった。
同誌は隔月刊の年6回発行で、発行部数は12万部。取次配本による書店販売が中心だが、定期購読とネット通販にも力を入れている。同社は同誌の発行を中心に、同誌に掲載した料理や手芸などの記事をまとめた別冊、書籍を年間数点刊行している。従業員は編集部員15人、営業部員2人と経営企画部で計20人。

電子版でバックナンバー提供

定期購読では1年分を「贈り物」として発送するサービスも行っている。創刊初期から「おくりものに暮しの手帖を」というコピーで定期購読を宣伝。いまも花森氏がデザインしたカードを入れて発送している。母から娘へ、娘から母へなど離れて暮らす家族への贈り物や、結婚祝いとしても活用されている。
定期購読終了後の継続率が7割に達するほど高いのも特徴で、「新しい号が届くたびに、本誌の内容が親子で共通の話題になっているとの声もいただいており、一年を通して気持ちが伝わる贈り物として好評です」と同社経営企画部・矢島舞子氏は話す。
また、近年はオンラインストアでの販売も増えている。特にコロナ禍以降は増加傾向にあり、25年3月からはオンラインストアで定期購読を申し込むと過去1年分の本誌バックナンバーを電子版で提供するサービスも実施。「手軽に出先でも読めるので、需要が高まっているのを感じます」と矢島氏。近く電子版の販売も開始する。

「贈り物」などにも対応

以前利用していたシステムの保守期間終了が迫っていたことや、入力項目にメールアドレス欄がないなど23年に開設したオンラインストアを想定した設計ではなかったことなどもあり、コスト削減も見据えて新しいシステムの導入を検討。
「これまでのシステムと操作性が似ており、スムーズに業務ができることと、当社の運用に合わせてカスタマイズできる点」などを評価して、光和コンピューターの定期購読管理システムを選び、25年3月に稼働した。
導入に向けては、追加項目や改善点などを光和コンピューターに伝え、同社独自の「贈り物」や外国宛発送などに対応するために必要なカスタマイズを含めてシステム構築を進めた。
外国宛発送は海外在住者向けに雑誌を発送するサービスで、システムで国を選ぶと自動的に郵送料金を含めた定期購読料金が計算されるといった機能を盛り込んだ。ただ、このサービスは好評だというが、このところの戦争や、アメリカ大統領令による関税引き上げ、EUによる付加価値税制度の変更など情勢変化が激しく、費用が事前に把握できないなど不安定になったため、現在、新規の受け付けは行っていない。

エラーや作業量が減少

新システム導入による効果について矢島氏は「手入力する部分が最小になり、人が判断していた部分の振り分けが自動になったので、エラーや作業量を減らすことができた」と述べる。
また、申込者それぞれの継続回数が自動でカウントされるようになったり、決算前の資料作成で、国内宛・外国宛それぞれの前受金や納品高をワンクリックで出せるようになったことで、オンタイムで売上予測が立てやすくなった点も評価。
保守面でも、「システムに不明点があったり問題が起きた時は、リモート接続でエラーを確認してもらえるので対応が早く助かっています」という。
新しい定期購読管理システムは、創刊以来、広告を入れず購読に支えられてきた『暮しの手帖』を支える新たなツールとして役割を発揮している。