1. HOME
  2. 事例紹介
  3. システム内容別
  4. 出版システム
  5. 麻布台出版社雑誌の定期購読・バックナンバー発送作業を外注光和コンピューターと大村紙業のシステム連携作業軽減し書店への着荷スピードを改善

事例紹介

Case

出版システム雑誌系出版

麻布台出版社
雑誌の定期購読・バックナンバー発送作業を外注
光和コンピューターと大村紙業のシステム連携
作業軽減し書店への着荷スピードを改善

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

出版ERPシステム
(販売管理)
麻布台出版社 様(文化通信bBB 2013/3/4 掲載)

麻布台出版社

代表取締役 鈴木康夫
所在地 〒101-8426 東京都千代田区神田神保町3-10-2 共立ビル4F
電 話 03-3556-1826

 麻布台出版社は、アイドル月刊誌『ポポロ』の定期購読管理やバックナンバーの受注、取次への請求といった基幹業務のために、光和コンピューターのシステムを利用してきたが、このほど物流業務を大村紙業に委託し、オンラインによるシステム連携を行うことで、社内業務の大幅な軽減を実現した。

月刊『ポポロ』が事業の柱

 同社は創業から21年目を迎える。これまで、増刊・別冊や、隔月刊のお笑い専門誌『お笑いポポロ』(2011年8月休刊)なども発行してきたが、「当社の事業の中心はあくまでも、『ポポロ』の発行です」と鈴木大助専務取締役は話す。

 『ポポロ』は、創刊当初はアイドル全般を扱う雑誌だったが、いまは嵐、スマップといったジャニーズのアイドルが中心である。

 他社の類誌に比べ、オリジナルで撮影した「特写」や、ライブ、コンサートの写真が充実していることや、取材しなければ分からないドラマの舞台裏などの情報が多いことが特徴になっている。

 発行部数は約25万部。一定のニーズを保ち続けているこの世界を代表する雑誌だ。

 同誌の読者層は10代から60代と幅広く、熱烈なファンも多いため、定期購読が常に2000~3000件はあるほか、書店からのバックナンバーの注文も多い。

バックナンバーの注文が週300~400冊

 光和コンピューターの販売管理、定期購読管理、支払管理のシステムは13年ほど前に導入したが、同誌の発行部数が大きくなり、定期購読やバックナンバーの注文が増えたことで、それまで使っていた汎用パッケージの出版システムでは対応できなくなったためだという。

 バックナンバーは、紀伊國屋書店や三省堂書店、ジュンク堂書店など全国に34店ほど常備書店を置いており、注文の数は、多い時で1週間に300~400冊にも及ぶという。

 以前のシステムでは、手書きで注文スリップを書き、取次への請求も手書きで計算していたというが、こうした業務は、光和コンピューターのシステム導入によって軽減することができた。

出荷作業を全て社内で

 さらに同社では、書店から受注したバックナンバーの出荷から定期購読者への発送まで、作業を全て社内で行ってきた。在庫は取引のある古紙業者で保管し、1カ月間に1回、取次に搬入しており、出荷にあたっては、専用プリンターで出力したスリップを雑誌に挟み、段ボールに梱包して送っていた。

 こうしたバックナンバーの注文以外にも、コンサートホールの近隣にある書店がフェアを行うときなどは、段ボールで直納も行っていた。年末年始のカウントダウンといった大きなイベントだと、500~600冊を送ることもある。「こうした作業で腰を悪くする社員が出るほどでした」と鈴木専務は当時の状況を説明する。

 定期購読者への発送も、社内で封入から封筒へのタックシール張りまで行っていたため、「量が多い時期は発送作業に1日かかってしまうこともありました」(販売部・原口節子課長)という。

 また、社内の棚で管理していたバックナンバーは、欠本になりそうなものを古紙業者の在庫から取り寄せるなど、在庫の管理も大変だったという。

 システムでのデータ管理はできてきたが、こうした在庫管理と出荷作業が残っていたのだ。

大村紙業に業務委託

 同社では、発送業務や在庫管理を昨年12月から、出版倉庫業者の大村紙業に業務委託した。そして、大村紙業の流通センターと光和コンピューターの社内システムをオンラインで連携させた。
これにより、定期購読は更新したデータを1カ月に1回、大村紙業に送れば発送業務は全て処理されるようになった。

 バックナンバーの注文も、データを送れば取次出荷され、書店への直納品も、社内システムでデータを入力すれば、発送作業は全て大村紙業が処理するようになった。

 「まだ導入して2カ月ほどですが、出荷作業がなくなり、より戦略的なことを考えらえるようになると思います」と鈴木専務は述べる。

 さらに、この体制にしたことで、週に1回だったバックナンバーの取次搬入が、早ければ中1日で搬入されるようになった。「書店からいただいた注文はなるべく早くお届けし、回転させたいという課題を克服することができました」と販売部・伊藤蔵豊氏は作業の軽減だけにとどまらない効果があったと話す。

在庫や資材のスペースも空く

 大村紙業からは、日々の入出庫データがメールで提供されるため、社内システムに反映させて管理することは容易だ。また、同社のオンラインサービス「OS-Web」を利用することで、在庫管理、発送管理、断裁指示などをオンラインで行うことができる。

 こうした作業やシステム面の改善とともに、これまでスリップを製作してきた専用のプリンタと用紙、そして段ボールといった資材を特別に作る必要もなくなり、段ボールの在庫管理も保管場所も不要になった。

 社内に在庫してきた雑誌のバックナンバーも、整理を進めており、「最終的には予備的なものを除いて持たないようにします」(伊藤氏)という。