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事例紹介

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書店システム

BOOK PORT(井上鋼材株式会社)
セルフレジを全店に導入 今後のため「入れてよかった」

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書店システム
BOOK PORT(井上鋼材株式会社)
(文化通信 2023/10/24 掲載)

 

井上鋼材本社2階で営業する鶴見店

有人レジ 1 台(奥)とセルフレジ1台にした鶴見店。平日日中は担当者が店内で作業も可能に

このほど刊行した自社製キャラクターの絵本を手にする成川氏

BOOK PORT 本部(鶴見店)(井上鋼材株式会社)

所在地 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央3-6-25 本社2階
電話 045-505-0203
営業時間 10:00~23:00(日祝は22時まで)
休日 年中無休(元旦のみ休業)

神奈川県に5店舗を展開するBOOK PORT(ブックポート)は、今年7月に全店舗でセルフレジを導入した。稼働後は大きなトラブルもなく、書籍部門・成川真部長は「導入してよかった」と話している。

ブックポートは横浜市鶴見区に本社を置く井上鋼材株式会社が1987年に資材置き場だった場所にオープン。1号店の鶴見店(横浜市鶴見区・150坪)をはじめ、現在は栗平店(川崎市麻生区・120坪)、中野島店(川崎市多摩区・55坪)、緑園店(横浜市泉区・130坪)、大和店(大和市・95坪)の5店舗と、高校図書館などに納入する外商部を運営する。

営業継続のため雑貨などにも注力

同社では近年、文具・雑貨など本以外の商材を拡大している。昨年4月には「その他」に入れていた雑貨を、商品管理のために新ジャンルとして独立させた。「新しいジャンルにしてお客様にアピールしたい。実際に売り上げは伸び続けています」と書籍部門の総責任者を務める成川氏は述べる。井上鋼材本社2階にある鶴見店では、「ちいかわ」などのキャラクターグッズとともに、数千円の女性用傘や2万円を超える男性向け革鞄なども並ぶ。店舗の向かいにある大手ディスカウントストアの店舗では数百円の傘が売られているが、「最初は3000円の傘をだれが買うの?と思いましたが、置くとコンスタントに売れた。カルチャーショックでした」と成川氏。
こうした経験を通して、「いまでも書店には多くのお客様が来店されます。そういう方々に商材を提案できるのは書店のアドバンテージです」と感じている。仕入れ先は成川氏が展示会などで広げている。ほぼ買い切り条件だが粗利益率は高い。
「僕は本が好きで書店に入りましたから、本の売り場を割きたくはないのですが、書店を続けていくためには粗利益率の高い雑貨などを扱う必要があります」。セルフレジ導入も同じ思いで踏み切った。

セルフレジのみの店舗も

店舗システムは10年ほど前に光和コンピューターの「BookAnswer Ⅲ」を導入。インボイス対応のため改修が必要となり、今後のことを考え、思い切ってBookAnswer Ⅳと同社のセルフレジに切り替えた。書店を続けていくためには、人件費削減につながるセルフレジが有効だと考えたからだ。
当初はお客の反応を不安視する従業員もいたが、クレームなどはほとんどない。「お客様もスーパーなどでセルフレジを経験されています。『本屋さんもこうなるのね』といった反応で、ほぼ受け入れられています」と成川氏。
これまで有人レジ2台を使っていた鶴見店、緑園店、大和店はセルフレジ1台と有人レジ1台の体制にしたが、有人レジ1台だった栗平店と中之島店はセルフレジ1台のみにした。

店内で作業も可能に

「これまで小さい店舗のレジでも最低2人は必要でしたが、セルフにしたことで1人の時間を作れるようになりました」と成川氏。人件費を抑えるとともに、これまでならレジカウンターにはりついていた担当者が店内で作業することも可能になった。
実際に休日型の鶴見店では、比較的すいている平日日中は、担当者がレジカウンターを離れてコミックスのシュリンク作業などを行っている。レジには呼び鈴を設置して、呼ばれたら駆けつける。
成川氏は、レジの使い方がわからないお客がいたらすぐに駆け付けるといった対応が課題になるとみているが、「これからの運営を考えると、導入してよかったと思います」と手ごたえを感じている。