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事例紹介

Case

出版システム学参系出版

文理
オフコンからパッケージシステムへ
資産を活かして進化を続ける
”文理”の取り組み

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

「出版ERP」システム  「資材原価管理システム」
株式会社 文理 様 (文化通信bBB 2007/4/23掲載)


情報システム室・平林昭人室長

 

株式会社 文理

資本金 6400万円
社員数 85名
所在地 東京本社 東京都文京区関口1-1-5

 教科書準拠物や学習参考書を出版している文理は、取次、書店ルートとは違う教販ルートや直販販売の比率が高いため、通常の出版社向けのパッケージシステムは導入し難く、長年オフコンのシステムを利用してきたが、ここ数年、徐々にパソコンベースのパッケージシステムの導入を始めている。

極めて早い時期にコンピューターを導入

 同社がコンピューターを導入したのは1970年と、出版業界ならずとも極めて早い時期だった。その背景には特殊な販売業務があった。

 「採択される教科書は地域ごとに違うので、準拠物は書店の地域をみて送る必要がある。かっては取次や各地の教科書供給に任せていたが、返品が多く、適正配本は極めて重要な課題だった。そのため自社で売れ行きの状況を捉えて、書店ごとに地域の教科書に準拠したものを適量送品する“割り付け”という作業のシステム化が必要だった」と、30年以上同社で情報システムに携わる情報システム室・平林昭人室長はシステム構築の理由を話す。

受注・発注の販売管理システムを作成

 その販売業務を処理するために、まず78年に受注から発送まで行う販売管理システムを作ったという。

 また、当時は書店に送品した時点で売上を計上し、その後、返ってきた返品を差し引いていたが、教科書は3年に1度の改訂だったため、改訂年度は返品が多く、改訂がない年には書店からの返品は少なく、3年後の改訂時期には売れ残った商品を全て返してくるというのが実態だった。これを防ぐだめに、システムで書店別に送品を抑えるといった対策も必要だったという。

ISBN以前にOCRリーダーも

 さらに、ISBNコードすらなかったこの時期に、すでにOCR(Optical Character Recognition)リーダーをリースで導入していた。

 学校向けという商品特性から、受注時期が春に集中するため、書店からの受注伝票をアルバイトを雇ってキー入力していたが、コストがかかる上にミス
が多かったことから、受注用紙をOCR対応にして自動化を図った。

 さらに、当時刊行していた学参のスリップに独自コードをOCR文字で刷り込んで販売データの収集をしていたという。

 出版業界では90年代になって講談社や大阪屋がOCRのオーダーエントリーシステムを導入したことを考えると、同社のシステム化がいかに早かったのかがわかる。

オフコンでは対応できない時代に向けて

 しかし、専門知識を待ったシステム担当者は近年、減少傾向にあり、平林室長は数年前からオフコンでは今後の対応が出来なくなる時期が来るのではないかと考えていた。

 出版業のパッケージソフトを提供している複数のシステム会社にあたってみたが、さすがに同社の販売管理に対応できるものはなかった。それでも、8年ほど前に財務・給与をオフコンから移行し、その後、制作編集部に光和コンピューターの資材原価管理システム、印税支払管理システムを導入した。

 これによって、今までは情報システム室で担当していた編集制作システムの保守管理が、それぞれ製造部、編集部で対応できるようになり、専門に入力する担当者がいた伝票の入力も、今のシステムではそれぞれが処理できるようになった。

 また、資材原価管理システムは、印刷会社の見積もりから資材などの価格を登録して行くことで製作する本の原価をシミュレーションすることができるため、価格と発行部数を決定するための判断基準を持てるようになったともいう。

 原価管理も従来は年に1回、一覧表を出して結果を確認するだけだったが、その時点で予算に対してどれだけの原価がかかっているのかを確認しながら、その後の見込みを立てることができるようになったというメリットもある。

 さらに、2006年3月には取次に対する請求書発行システムも、光和コンピューターのパッケージを導入。担当者が判断しなければならなかった従来の複雑な請求業務の標準化ができた。

 販売システムは現時点ではオフコンで動いており、過去の資産を継承することを考えるとすぐにパッケージに移行することは考えにくいというが、最近は地方取次が無くなって大手取次ルートの比率が高くなるなど、流通環境が変化しており、将来的には移行も考えざるを得ないと見ている。

 同社のシステムは、そうやって過去の資産を活かしつつ、新しいツールを加えながら進化を続けているのだ。

 

 

■見積もりから実績管理まで処理できるメニュー画面

■部数、製本方法、判型、用紙などを指定することで自動的に原価計算する


■請求書入力の手間が大幅に軽減された用紙実績入力画面