光和コンピューター青森営業所
新天地青森で、電子書籍化・RFIDソリューションシステム開発などを展開
弊社 青森営業所 操業開始
(電子書籍化・RFIDソリューションシステムなど)
(文化通信bBB 2012/5/1 掲載)
株式会社 光和コンピューター 青森営業所
所在地 | 青森市三内丸山394番地106(西部工業団地内) |
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出版社・書店向けシステム開発販売を手がけている光和コンピューターは、4月23日の青森県、青森市との立地調印式を経て、青森市では84社目となる誘致企業の認定を受けた。5月1日より同社青森営業所(青森コンテンツデリバリーセンター)の操業を開始した。
新規事業を青森で!
同社はこれまでにも、千代田区の本社の他、ソフトの研究開発・販売を行う沖縄事業所、電気工事設計・施工・管理などを行うキッテイングセンター(大田区)、コールセンター機能を持つコンタクトセンター(越谷市)など各地に拠点を設けてきた。今回進出する青森市には青森中核工業団地、青森市西部工業団地、青森市大釈迦工業団地、青森市南部工業団地の四つの工業団地がある。同社は、東北自動車道青森インターから車で2分、新幹線のJR新青森駅から15分の好立地となる青森市三内丸山地区にある青森市西部工業団地内に11社目の立地企業として、当初10人の新規地元採用を行い、営業所を構える。平成24年度の売上目標は5300万円。
青森に立地した理由について柴崎和博代表取締役は「出版印刷用紙の4割が青森、宮城で生産され出版産業と深いつながりがあること、青森県の人の誠実さ、仕事に対する実直さにひかれた」と話す。
青森での事業概要として、新規事業となる「電子書籍化事業」のほか、これまで本社で行ってきた「RFIDソリューションシステム開発」「店舗多機能端末の開発・製造・販売・保守」の三つの事業を挙げている。
安価にストアアプリシステムを提案
電子書籍化事業の取り組みは大きく分けて「電子コンテンツ化」と「電子書籍販売システムの運用・保守」と寺川光男専務取締役は言う。
「電子コンテンツ化」については、紙の書籍を電子化すること、また端末ごとに異なるファイル形式を多種用意しなければならないファイル変換を出版社から受託していく。
「電子書籍販売システム運用・保守」は、アップストアで書籍の単品販売が制限され、アプリ内課金機能を活用することが推奨されている現状に対応するもの。「このアプリ内課金機能は開発レベルが高いものであり、コストもかかり、なかなか自社での開発は難しい」と高橋裕孝マーケティング事業部マネージャーは言う。そのため、この機能を搭載し、出版社が自社で独自販売が出来る、電子書籍を売るためのストアアプリシステムを安価で近々、提供開始の予定だ。
RFIDの活用 様々なシーンに可能性
RFIDはUHF帯の微弱電波を活用した認証技術で、カードを携帯した人、またタグがつけられたものの動きを半径10メートルの範囲で認識できる仕組みだ。企業での入退出管理や、学校、塾での登下校の通知、工場内での所在管理などいろいろなシーンでの活用が考えらえる。既存のICカードにかわるシステム。
同社では、この技術を用いたソリューションを中長期的な全社プロジェクトとして取り組んでおり、企画・開発・販売・施工・保守にいたるまでをワンストップソリューションとして一貫して社内で行っている。そのため、「様々な要望に迅速に低コストで対応できる」と宮原利之製品企画部リーダーは言う。
ノウハウの融合で、次世代型店頭販促機を
もともと同社ではデジタルCD試聴機の開発・製造・販売・保守を行っており、TSUTAYAや大手GMSなど現在約500店舗で2000台が稼動している。
日本出版インフラセンターの近刊情報の集配信システムの稼動に合わせ、この試聴機をカスタマイズし、近刊情報を利用して書店業界の活性化を目的としたのが「近刊予約端末PiT SPOT」となる。これまでの出版・書店業界のシステム開発の中で培ってきたノウハウとデジタル試聴機のノウハウが融合し、これまでにない次世代型の書店店頭販促機ができあがった。
このような取り組みの中、5月には書店店内での「書籍検索機」の採用も決まっている。これらも「企画・開発から保守・運用まで自社で行う事により、コストパフォーマンスも優れている」(宮原リーダー)という。
青森でスタジオも運営
同社では、これらの他に青森に撮影スタジオを運営している。この撮影スタジオはマーケティング事業部管轄で現地スタッフ6人を採用し、2010年10月にスタート。ニッセン、フェリシモ、ユニクロなど8社の通販カタログやウェブ通販の商品写真の撮影を行っている。また、派生した事業としてホームページやカタログの製作も行う。
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