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Case

書店システム

くまざわ書店田町店
セルフレジ導入でスタッフと顧客の距離近づく

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書店システム
KPoSセルフ
くまざわ書店田町店
(文化通信BBB 2021/6/7 掲載)

 


有人レジ2台とセルフレジ2台を配するレジコーナー
セルフレジ / 取手店から町田店開店で移動してきた森田店長

 


スターバックスコーヒーと仕切りがなく、カフェに購入前の本を持ち込める

くまざわ書店田町店

所在地 〒108-0023東京都港区芝浦3-1-21
msb tamachi
田町ステーションタワーS4階
電 話 03-5476-0510

くまざわ書店田町店は今年2月に光和コンピューターのセルフレジを導入したが、作業の効率化とともに接客の質が向上しているという。
レジカウンターがなくなることで、スタッフと顧客との距離感が近づき、自ずからコミュニケーションが生まれているようだ。

同店は2018年12月、東京都港区のJR田町駅からコンコースでつながるオフィスビル「田町ステーションタワーS」の4階商業エリアにオープンした。
売場面積は250坪。店内には書籍・雑誌と文具・雑貨、さらに有料のシェアスペースと無料の展示コーナーを配置。隣接するスターバックスコーヒーとの間に仕切りがなく、ブック&カフェとなっているのも特徴だ。
商品構成はオフィスピルという立地からピジネス書やパソコン書などを充実させているが、児童書や学参のコーナーも広めだ。
「当初から周辺に住む若いご家族が来店すると想定していましたが、思っていた以上に多いです」と森田健嗣店長は述べる。商品構成は開店時から大きく変えていないが、レジ前の新刊コーナーに児童書やファミリー向け商材が並ぶことも多くなった。

予想以上に多い周辺住民の来店

同店がある芝浦はもともとオフィスや倉庫が多い地域だが、近年は再開発によってマンションが増えている。「田町ステーションタワーS」の1階にはスーパーマーケットのライフが入居しているため、日常の買い物に訪れる人が多い。1日で最大のピークである15〜16時頃にはそういう買い物客が来店する。
こうした立地のおかげで、昨年来のコロナ禍でも「ビジネス関係者は減りましたが、むしろ近隣の方が在宅などで増えて来店されることが多くなったようです」と売り上げは好調に推移している。
スターバックスとの相乗効果も大きい。集客力は当然だが、「スターバックスの接客など感じの良さが店全体に良い影響を与えています」(森田店長)という。

今年2月にセルフレジ2台を導入

店舗は森田店長と社員1人、アルバイト15人(常時3〜4人)で運営。営業時間は9時~ 21時、休業日はピルが閉まる年末年始のみ。
レジコーナーは1カ所で、レジは光和コンピューターのKPOS (シャープ製) 3台と自動釣銭機を導入。今年2月8日にセルフPOSレジ2台を導入してからは、有人レジは1台止めて2台で運用している。
接客を重視する同店では、セルフレジにも人を配置して、商品コードの読み込みからカバー掛け、袋詰めなどの作業は原則店員が行い、顧客には決済のみを任せるというオペレーションだ。
それでも数回経験して慣れた顧客はだんだん手助けが不要になり、2台のセルフレジを1人で担当できる場面も増えてきたという。

接客の質を変えるセルフレジ

ただ、森田店長はそうした効率化以上に「接客のスタイルが変わってきました」ということに手応えを感じている。
セルフレジでスタッフが顧客の横に立ってサポートしていると、レジカウンター越しとは違う距離感になるというのだ。
「お客様の横に立っことで1対1の接客になります。ご要望やご質問にお答えしやすくなり、良い接客につなげることができるかもしれないと感じます」と話す。
実際に問い合わせが増えるなど顧客とのコミュニケーションが増えており、当初、丁寧な接客ができなくなると不安を持っていたアルバイトスタッフから、「感じよく接することや、いろいろ気づいてご案内することが必要だという声が上がっています」と、森田店長はスタッフの意識変化を実感している。
一見人と人とのつながりを弱くするように見えるセルフレジも、使い方によっては、スタッフが本来の接客に集中するためのきっかけになるのかもしれない。