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事例紹介

Case

書店システム

恭文堂書店
書店システム「Super Book Shop」導入
「洋書の単品管理も可能になった」

 A4資料《PDF》

書店トータルシステム 「Super Book Shop」
恭文堂書店 様 (文化通信bBB 2004/3/15掲載)

書店システム「Super Book Shop」導入
☆「洋書の単品管理も可能になった」☆

 恭文堂書店(東京・目黒)は03年6月に光和コンピューターの書店システム「Super Book Shop(SBS)」を導入した。

書店業務全般を網羅したシステムを導入

 恭文堂書店は東急東横線の学芸大学駅前に本店80坪とコミック専門店を営んでいる。メイン取次は栗田出版販売で、そのほか日販、日教販、地図教販、日本洋書販売(洋販)と取引がある。本店は2フロアで年商は約4億円。パソコンサーバー1台、クライアントパソコン3台、シャープ製POSレジ2台(各フロア1台)を導入し、有線LANで結んでいる。

 導入するシステムとしては、イディー、三菱電機インフォメーションシステムズに次いで3世代目になる。SBSは全点単品管理、イントラネットによる本部・店舗管理、取次とのオンライン受発注、PLU対応など、書店業務全般を網羅したシステムで、04年6月から雑誌コードに導入されたアドオンコードにも対応している。

店内全商品の単品管理が可能になった

 また、今回のシステム導入によって、店内全商品の単品管理が可能になた。これまでのISBNコード2段JAN(書籍、ムック)、共通雑誌コード(雑誌)、JANコード(文具等)に加え、新定期刊行物コードのアドオンに対応したことで、これまで読み取れなかった洋書のバーコードも可読になった。

 現在、洋書の商品マスタはないが、入荷検品時に価格情報を入力しており、顧客の問合せにもISBNコードがわかれば在庫確認が出来る。また、「ハリー・ポッター」のような売れ筋は書名などをマスタ登録している。今後、取引先の洋販が電子データによる書誌マスタの提供を始めれば、さらに管理は完璧になる。

 SBSには各種のデータ分析メニューがあるが、理論在庫数・金額と売上冊数・金額から商品回転率を確認したり、取次別に当月の仕入金額、返品金額、その時点での実仕入額を出して、予算管理に役立てるなど、経営管理にもデータを活用している。

 単品売上データは過去15ヶ月間さかのぼれるので、専門書など回転率が低い商品の動きも把握できる。また、マスタの変更が容易になったため、出版社マスタに電話番号を入れて客注対応時の手間を減らしたり、買切や地方・小出版流通センター扱いといった備考情報を入れて活用している。

ほとんどの商品が輸入品

 シンガポールは元英国領で現在は国民の8割近くが華系(中国人)だ。そのため、本は英文と中文がほとんどで、国内の出版社は極めて少ない。VIVO店では英文書は国内の現地代理店を除けば米国、英国、中文書は繁体字が台湾、簡体字が中華人民共和国と、ほとんどが輸入品だ。

 しかも、山口氏の考えは、紀伊國屋書店(シンガポールで最大規模の1200坪)、ボーダーズ(米国第2位の書店チェーン)といった主要店との差別化を図るため、ベストセラーよりアートや専門書に力を入れ、1冊からの細かい補充を行っている。

 これは海外では珍しいスタイルで、日本流のノウハウを海外でユニークな店作りにつなげているといえる。

コストはほとんどかからない

 取次各社とはオンライン受発注を行っているが、各社との全銀行手順による通信は光和コンピューターが代行しており、同社のサーバーからFTP転送で納品、新刊データをダウンロードしている。光和との間はISDN回線によるインターネットですむため、コストはほとんどかからない。

 また、栗田出版販売は取次5社協同の出版共同流通㈱に参加しているため、雑誌は無伝票での返品処理を行っている。栗田から送信される返品データでマスタを更新するシステムを組み込んだため、自店で返品雑誌をスキャニングする必要もない。「ここは大変なコスト削減になった」(田中店長)という。

 システム運用には通信費や保守料金がかかるが、同店は中小規模書店の協業会社Net21に参加しており、光和コンピューターに対しては自店の取次オンライン代行費、販売データ送信費のほか、Net21のASPシステム運営費も合わせて月額8万円前後を支払っている。保守料は年間30万円だが、土日も含めて「呼べば30分以内に来てもらえるし、機器とシステム構成や保守の履歴も持っているので、対応は良い」(田中店長)という。