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事例紹介

Case

出版システム総合出版

すばる舎
”フェイストゥーフェイス”の営業を支えるシステム
すばる舎 効率化で実売増に結びつく

新聞記事の内容《PDF》 A4資料《PDF》

「出版ERP」システム  「実売管理システム」
株式会社 すばる舎 様 (文化通信bBB 2008/4/21掲載)

株式会社すばる舎

設 立 1989年4月1日
代表取締役 八谷智範
従業員 26名
本社所在地 東京都豊島区東池袋3-9-7
事業内容 出版事業―書店売り単行本の出版(ビジネス書・語学書・資格書・自己啓発書・一般書など年間約100点を出版)

 すばる舎は販売業務の効率化を目指し、昨年4月に「販売管理システム」、今年3月には「実売管理システム」(いずれも光和コンピューター)の導入に踏み切った。注文受注から商品出荷までの時間が短縮し、書籍の売上データも迅速に分析できるようになったという。データを重視した販売活動が実売増加の一因になっているようだ。

実売実績は15%以上の伸び

 同社はかつて「ビジネス&コンピューター」を中心に書籍を発行してきたが、設立当社から目標だった「総合出版」を目指し、ビジネスを中心に資格、語学、教育、学参などにジャンルを広げている。

 現在、従業員は26人、年間の新刊点数は85~90点に達しており、「実売の実績は前年比15%以上伸びています」と営業企画課・野村尚輝マネージャーは話す。

 販売、在庫、売上などを管理するシステムは、5年以上前から自社で構築し、たびたびカスタマイズをしてきたが、刊行点数の増加および発行ジャンルの拡大に伴い、新たなシステムの導入を決めたという。その経緯の中で最終的に光和コンピューターを選んだ理由として大量のデータを迅速に分析し同社の販売形態にマッチしている点を野村マネージャーは挙げている。

搬入が一日早く

 在庫管理と出荷は倉庫業者の日本ブックサービスに委託しているが、以前は1日1回の回収便に電話やFAX注文短冊を渡していたが、現在は販売管理システムの注文データをメール送信することで、物流にかかる時間短縮を図っている。

 電話を受けた人が受注用のサーバーに注文情報を入力し、さらにシステム入力担当者が取次、番線、冊数、品切れなどの間違いをチェックし、さらに野村マネージャーのチェックを経て倉庫業者にデータを送っている。

 これは、クライアントサーバーシステムの「販売管理システム」では、編集者やパートなど誰でも注文入力ができるためだ。

 この仕組みになったことで、以前は前日受注分を翌日に倉庫会社に渡していたものを、当日の午前中までの注文をシステムで処理することで、以前より1日早い翌々日に取次搬入できるようになったという。

リアルタイムの在庫把握で機会損失が減少

 取次の注文は倉庫業者がVANか納品便で回収しているが、受注、出庫、返品、さらに直接販売や商品移動などもすべて反映したデータが毎日CSV形式で送信されてくる。これを「販売管理システム」に取り込むことで、パソコンで出荷入力する段階で製品在庫、返品在庫などが分かるようになった。

 このように在庫をリアルタイムで管理するようになったことで、「売上をみながら早めの増刷ができるようになり、品切れを起こすことが少なくなった」と機会損失の減少が実売増に結びついていると野村マネージャーは述べる。

「実売管理システム」でデータ加工の時間短縮

 書店の販売データは、従来からPネット、紀伊國屋書店「Publine」、日本出版販売「オープンネットワークWIN」、丸善「MC-Square」や、Webで公開しているチェーン書店のデータを活用するための加工に時間がかかり、上位書店でも翌月のデータが来る頃にようやくまとまるといった状況だったという。

 このほど「実売管理システム」を導入したことで、「自動的に分析帳票を出せるようになったので、書店担当者はより多くの仕事ができるようになりました」と野村マネージャー。

データ分析で書店営業に説得力

 単品、単店別はもちろん、ジャンル別、チェーン店別、地域や規模など任意にグルーピングした書店抽出もできるようになった。こうしたデータを持って担当者が書店を訪問することで、これまでよりも説得力のある営業活動が可能になったとみている。野村マネージャーは、「システム化が進んだ出版社は情報で攻めてきますから、出遅れるわけにはいきません。以前のように、『これがお勧めです』では書店さんも納得してくれませんし」と話す。

データ分析で販売戦略を立てる

 また、社内でも、どのように商品を売り伸ばすかを協議する材料に、こうした帳票を利用しているという。

 「前年同月比で売上や出荷が増えていたり減っていたりすれば、前年にどんな書籍があったのか、どうようなフェアがあったのかといったことを確認します。その数字をもとに、次に何をしていくのか戦略を立てています」(野村マネージャー)ということが日常的に行われている。

 同社の営業体制は東京に5人、大阪に2人だが、「当社はまだまだ中堅ではないと思っていますから、書店さんとフェイストゥーフェイスで納得してもらうことが一番大切」(同)というだけあって、いつも外回りに出払っている。それをサポートするのがシステム導入の狙いであり、しっかりと成果を上げているようだ。

■在庫を確認しながら注文を入力する


■販売データの加工がスピードアップ