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事例紹介

Case

出版システム

株式会社駿河台出版社
システム導入にIT導入補助金を活用

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出版システム
株式会社駿河台出版社
(文化通信 2026/6/30 掲載)

 

左から『新・リュミエール』 『仏検公式ガイドブック』
『英語ができればフランス語ここに極まる!』

浅見取締役

株式会社駿河台出版社

代表者 上野名保子
創 業 1954年10月13日
従業員 5人
所在地 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-7
電 話 03-3291-1676(代表)

語学書を中心に刊行する駿河台出版社は、2024年に独自開発だった基幹システムに変えて光和コンピューターの販売管理と印税・支払管理システムを導入した。従来の作業の流れに合わせてカスタマイズすることでスムーズな移行を実現したほか、IT導入補助金を活用して導入のハードルを大幅に下げることができた。

仏・中・韓の語学書など刊行

同社は1954年10月に創立された書籍出版社。当初は法律書を刊行していたが、大学教員の紹介でフランス語の出版に進出したという。いまはフランス語、中国語、韓国語を中心とした語学の参考書や大学教科書などを年間20点ほど出している。なかでもフランス語の売上比率が高く、年間2万人弱が受験するフランス語の検定試験「仏検」の公式ガイドブックや問題集も刊行している。
そんな刊行物のなかで、フランス語文法の参考書『新・リュミエール-フランス文法参考書』は、刊行以来、改訂、増補などを繰り返しながら30年以上売れ続けるロングセラーだ。「フランス語を真剣に学習する人はかつて大学で第二外国語として学んだなど、比較的年齢が高めの人も多く、30~70代の読者から問い合わせが入る」(浅見忠仁取締役編集部長)という。いまも1~2年ごとに重版を繰り返し、音声媒体も当初のCDからMP3、音声ダウンロードへと変遷している。
一方、若者はK-POPアイドルなどの影響で韓国語が圧倒的に多い。また、かつては歴史愛好者が多かった中国語の需要も、いまはゲームやSF小説などエンターテインメント分野で若者が関心を持っているという。
また、この1カ月ほど、中級者向けのフランス語参考書『英語ができればフランス語ここに極まる!』の注文が急増した。いまのところ原因は把握できていないというが、フランス語、中国語、英語、スペイン語など2カ国語を使って学習する参考書も同社の特徴になっている。

大学教科書が安定収入に

販売は取次・書店ルートが中心だ。大学教科書も取次を通し、生協や紀伊國屋書店、丸善雄松堂などで販売している。書店への商品案内はFAX同報配信が中心で、専任の営業担当者は置いていない。
編集は上野名保子社長と浅見取締役が主に担い、社員2人とアルバイト1人の計5人というコンパクトな体制で運営している。
同社の書籍は初版1500部前後、価格は2500円前後が多い。売上の半分ほどを占める大学教科書は近年定価を100~200円上げた。資材の高騰もあるが、教科書に付ける音声データの制作費やサーバーの維持費などのコストも上昇しているという。
大学市場は少子化に加え、第二外国語の授業が減少する学校が増えるなど厳しい面もあるが、毎年一定の売上を確保できるメリットは大きい。
ただ、今後も市場の縮小が予想されることから、「教科書の売上があるうちに別の方向を模索したい」と浅見取締役は考えている。

カスタマイズで使いやすく

以前のシステムは、ITに詳しい社員が「FileMaker」で作成していた。しかし、その担当者が退職したことで、メンテナンスや機能追加などが難しくなった。そこでシステムの導入を検討。相見積もりを行った結果、出版社システムの実績が多い光和コンピューターに決めた。
販売管理システムと印税・支払管理システムを導入したが、前システムのデータをCSV形式でほぼそのまま移行できたため、導入は「思っていたより大変ではありませんでした」と浅見取締役。
そして「以前使っていたシステムの使い勝手に合わせてカスタマイズしてもらえたので、いままでと変わらずに使うことができたことが大きい」と評価している。また、IT導入補助金の申請についてもアドバイスを得たことで無事に採択された。「当社のような小規模出版社がシステムを導入するために、補助金はとても助かりました」と浅見取締役は述べている。