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「出版社・書店のシステム導入事例集 加速する出版流通システム Vol.11」発行にあたって

はじめに

本小冊子には、文化通信社が発行する『TheBunkaNews』及び『Booklink』に2023年11月以降に掲載した光和コンピューターの出版社システムと書店システムなどの導入事例を掲載しています。この連載が始まったのは2003年、以来、20年以上にわたり出版社、書店のシステム利用について掲載してきたことになります。
連載を開始した時期と今日を比べると、出版業界の状況は大きく変化しました。デジタル化の進展によってメディアは多様化し、出版においても雑誌市場が急速に縮小する一方で、デジタルコミックが大きく伸長し、今や出版市場をけん引するコンテンツになっています。
その結果、出版科学研究所の調査による産業規模は、紙の書籍・雑誌販売金額が当時の2兆2278万円から1兆612億円へと縮小したのに対して、当時は集計すらされていなかった電子出版市場が5351億円へと拡大しています。
特に電子コミックは4830億円と全出版販売額の30%を超えるまでになっています。コミックを発行する大手総合出版社では、紙の書籍・雑誌が減少しても好決算となるなど、出版社の収益構造も変わっており、今後、この変化がさらに進んでいくことは間違いありません。
こうした傾向は、中小規模の出版でも表れています。本書に収録する事例のなかにも、BL (ボーイズラブ)、TL (ティーンズラブ)といったジャンルのコミックや小説を出す中小規模の出版社は、電子書籍の売上がすでに紙出版物を上回ったり、そもそも電子書籍の発行だけで起業した一人出版社もあります。
このような出版社をはじめとして、電子書籍の刊行数が増えることに伴って、電子取次や電子書店からの入金管理や、印税・原稿料の計算が煩雑になり、光和コンピューターが提供する電子書籍販売。印税管理システム「PUBNAVI」を導入するケースも多くみられるようになっています。
一方、書店では人手不足への対応や経費削減のためにセルフレジを導入するケースが多くなっています。また、Alを仕入れや返品の管理に利用するといった取り組み、無人の店舗運営など、経営効率化のために最新のテクノロジーを活用する流れも強まっています。
1997年以来の書籍。雑誌市場の縮小にはテジタル化の流れが影響しています。このような環境変化は「グーテンベルク以来の革命」と表される通り、文字メディアにとって、根本的なものであり、後戻りできない流れです。
出版産業、そして個々の出版社や取次、書店などの企業も、この環境変化のただ中にいます。人間は自ら環境を変えることはできません。これまでの長い人類の歴史は、環境の変化に対応し、たえず自己を変革してきた歴史だといえます。そして、出版システムとは、まさに出版産業の各企業が、環境変化に対応して自己変革を行うためのツールなのです。本冊子をそうした取り
組みの一助としてご活用いただきたいと思います。

株式会社文化通信社 星野 渉

 


この事例集に関するお問い合わせ及び提供依頼は下記よりお願いいたします。
事例集は無料進呈いたします。

お問い合わせ
ソリューション営業部 (担当:石橋、小堀)
03-3865-1981

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あとがき

2025年、光和コンピューターはお陰様で創業35周年を迎えます。
当社は出版業界の皆様に長きにわたって育てて頂いた会社です。沢山のお教えを頂き、数えきれない経験を重ねさせて頂きました。業界に特化した幅広いソリューションを提供させて頂くオンリーワン企業として歩んで来る事ができたことに心から感謝致します。
本事例集は1 1冊目となります。2003年以降、文化通信社様にご協力を頂きながら175件の出版社様・書店様を中心としたシステム事例を掲載して参りました。また、セミナーやシンポジューム。セッションの報告も18 件掲載させて頂いております。取材や講演としてお力を頂いた皆様のご厚意に心から御礼申し上げます。皆様のおカ添えなしには21年間も継続することは困難でした。本当にありがとうございます。
2003年~2024年の出版業界は大きく様変わりしました。とりわけこの間の市場の激変と各企業様の変革に向けた試行は「業界大乱」の時代査証とも言えます。今や、それぞれの企業様の存続を掛けたビジネスモデルのシフトや経営の大改革の中で出版業界は新たな持続可能性を追求し続けています。
当社は出版業界の新たな歩みにしつかりとコミットし積極的に学び続けることで、新たなソリューションを創造し業界のDXやイノベーションに寄与したく思います。経験や知見に基づく情報システムをベースとしつつ、「総合コンサルタント的なソリューション提案企業」を目指したいと考えております。先端的あるいは専門的なソリューション企業との積極的な資本提携や業務提携を推し進めて参ります。
当社では新たに“事業企画室” を作り、メタバースやロボテックス技術による業界貢献の新たなソリューション開発に着手しています。また、若手社員を中心にした “事業戦略委員会”による書店員とAlのハイプリッド書籍選書システムや遠隔操作の対面音訳ロホットによる読書バリヤフリーの企画等を推し進めております。新たに出版業界の新しいシステムやサービスの検討を目的に “出版未来ビジョン検討会” も立ち上げました。
2025新卒採用では16名の新卒の方々が4月に入社されます。20代30 代の若手社員が51.4 %、女性が42.2 %となります。若い方々、そして女性が活き活きと活躍できる会社を目指したく思います。それぞれの事業部のキャリアパスを明確にし、一人一人が仕事を通して実現したい将来像に近づくキャリアデザインを行い、それらをシンクロした組織力の最大化を目指します。組織の不断なアップデート活動を通じて新たな成長ステージに向けた組織作りに果敢にチャレンジし、大きな一歩を踏み出す節目の35期にしたいと思っています。「組織開発こそが会社の成長を担保する」と確信しております。
節目の年、創業の志である社是を改めて肝に命じて精進して参ります。言うまでもなく、当社の成長は出版業界の皆様からの不断なご指導に依ってのみ叶う道です。
引き続きのおカ添えの程、宜しくお願い申し上げます。

<社是>
当社は「社会の公器」である
我々はお客様のお役に立ち
社員の生活基盤を確立し
お互いの人間的成長の場となるために存在する
 
<Mission>
わたしたちはITを通じてお客様に新しい価値を提供し、お客様の成長を支え、文化の発展に貢献します。
<Vision>
出版業界で最も信頼される、ITプロフェショナル集団へ!

(2024年11月5日記)
株式会社光和コンピューター
代表取締役 寺川 光男

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