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事例紹介

Case

出版システム

株式会社アルク
システムのカスタマイズで作業を効率化 AmazonEDIの取り込みも

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出版システム
株式会社アルク
(文化通信 2024/9/24 掲載)

 

小枝部長(2列目右)、三村氏(2列目左から2人目) と営業部のメンバー

各ジャンルでの売れ筋

株式会社アルク

設 立 2011年11月(創業 1969年4月)
資本金 1億円
社員数 150名(2024年5月1日現在)
代表者 田中伸明、天野智之
所在地 〒141-0001 東京都品川区北品川6-7-29
ガーデンシティ品川御殿山3F
電 話 03-3556-1710

語学書を中心に刊行する株式会社アルクは、長年、光和コンピューターの出版販売管理システムを利用し、他システムと連携するためのカスタマイズをすることで、スムーズな運用を実現してきたという。

同社は出版事業とともに、セミナーの講師派遣など研修事業、アプリ開発やデジタルコンテンツ提供などのデジタル事業も行っているが、出版事業は全体の4割以上を占めており経営の土台となっている。

大学入学共通テストでヒット

新刊点数は年間60~70点。刊行ジャンルはTOEIC単行本、英会話など英語一般、中学・高校向け学習参考書が大きな柱だ。
なかでも今年9 月に刊行した『改訂第2版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング』(森田鉄也監修、岡﨑修平著)と『改訂第2版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リーディング』(森田鉄也監修、斉藤健一著)は発売前に重版し2点合わせて7 万8000部に達している。
同シリーズは2021年11月に初版を刊行し、2022年にインフルエンサーである著者がYou Tubeで紹介したことでブレイク。2023年9月に改訂第1版、そして改訂第2版と売れ行きが続いている。
また、ここ数年はコロナ禍で一時期縮小した日本語学習書(学習者向け・教師向け)が好調だ。出版営業部・小枝伸行部長は「政府が外国人留学生の受け入れを促進するなどしたことで、国内で日本語学校が新設されるなど市場が拡大している」と説明する。
語学書では英語の比率が大きいが、中国語、韓国語もジャンルを構成する規模があり、そのほか諸外国語でもドラマのヒットをきっかけにタイ語のテキストが売れるといったこともある。
3 ~ 4年ほど刊行してきたビジネス書でも、『仕事を教えることになったら読む本』(濱田秀彦著)、『職場問題グレーゾーンのトリセツ』(村井真子著)、『仕事がデキる人のたたき台のキホン』(田中志著)といった売れ筋が出てきている。
出版物の販路は大きな比率を占めるAmazonとの取引と学校での採用学参を除くと、取次・書店ルートがほとんど。書店の本部営業、訪店営業はラウンダーを含めて10人弱でカバーする。基本的には都市型商品が多いが、取次の施策を活用するなどして地方書店への販促にも力を入れる。

カスタマイズで他システムと連携

光和コンピューターの出版販売管理システムを導入したのは2003年。同社はかつて通信講座事業を手広く展開しており、個人向けの販売などは別システムで管理していた。そのため、光和コンピューターのシステムは書店・取次への販売、在庫管理、請求業務に利用。在庫管理などを他システムと連携するためのカスタマイズを重ねてきた。
また、Amazonとの取引は、当初、「ベンダーセントラル」のWebで処理していたが、光和コンピューターのシステムにAmazonEDIのデータを取り込み、委託倉庫の株式会社学研ロジスティクスへの出庫指示も連携したことで「かなり効率的になりました」と出版営業部制作チーム・三村陽子氏。
2023年8月にはシステムをそれまでのサーバーからクラウドに移行。サーバーの管理コストを削減するとともに、あわせて受注入力の操作など細かい改修も行った。
出版販売管理システムを利用して日常的に入力作業や問い合わせ対応などを行っているのは、6~7名。そのほか営業メンバー全員が在庫、売上、受注状況などを確認できる体制にしている。